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2007年 就職するなら明朗塾運営方針

はじめに

 就職するなら明朗塾は、平成18年10月障害者自立支援法の完全施行とともに新事業体系へ移行した。法律の理念と障害者の思いをつなぐ福祉サービス事業者としての使命に基づき常に時代の先端を走りたいという思いからである。
 人間にとって就職は人生における幸福実現の一つの手段に過ぎない。人生の充実、幸福感は「会社で働くこと」ひとつだけでは得られない。会社で働くことの周辺サービスをトータルにセットで開発して提供しなくては安心できる人生の楽しみを伝えられない(この場合、必ずしも当法人ですべてのサービス提供を独占するという意味ではない。むしろサービスネットワークを組織することを意味する)。人生の喜びをお客様に伝道する必要性は喜びを伝えられたお客様と、終生の絆を結べるところにある。お客様が「就職するなら明朗塾」と出会って幸福になること、そして自らそのサービスを利用し続けたいと心から願い続けるようになること、このことこそ私たちが最終的に求めるお客様の姿である。
 就職するなら明朗塾は、障害者自立支援法による障害福祉制度・障害福祉施策における障害福祉サービスの提供を通じてつぎの2点の実現を目指す。

  1. 障害者本人とそのご家族に向けて安心できる障害福祉サービスや関連サービスを提供し、充実した人生設計の支援をする。
  2. 職員が十二分に力を発揮する環境をつくり、就職するなら明朗塾の提供するサービスが障害者のみならず、企業や地域住民になくてはならないものとして継続的改善を施し、持続性を確保する。特に広報重視とリスク分散により制度の改変に左右されない強い企業体質を作り上げる。

 なお、運営方針は2000年度から毎年発表しているが、この2007年度運営方針は前年度までの運営方針を否定するものではなく、その方針を踏まえて策定するものである。

1 地域一番店をめざす

 障害者本人、そのご家族、企業そして地域住民が「あるサービス」の利用(あるいは消費)を検討するときに最初に想起する事業所・商店こそ「地域一番店」である。就職するなら明朗塾はその提供するサービスにおいて地域一番店になることをめざす。

1-1 就労支援の目標は20名以上

 就職するなら明朗塾がコミット(宣言)する提供サービスの本質は、「顧客が働くことで自立した人生を設計する支援をします(明朗塾品質方針ISO9001:2000『品質マニュアル第9版』)」である。平成17年度以降「明朗塾から一般企業等への就労達成者10名」を目標として取り組んできてほぼ達成できた。そこで平成19年度は、企業就労20名以上を目標とする。
 障害者本人・家族・企業・地域(見込み客)に就労への取り組みを伝える「しかけ」づくりが重要である。就職するなら明朗塾がコミットしている「顧客が働くことで……」の支援の実効を伝えていく努力を怠ってはならない。このことは就労移行支援ならぬいわば就労意向支援(就労意欲喚起)に通じるからである。
 「しかけ」の中身は本人・家族・企業への情報提供の手厚さである。ジョブコーチ、企業支援員が就労支援の前線に立つことになるが、本人・家族・企業への支援は情報提供の豊富さによって評価されるものであるから、施設全体でジョブコーチや企業支援員の活動を支える体制であたる。
 特に障害者・家族への求人情報の公開に重点を置く。そのために障害特性によって求人情報の内容を十分理解できない顧客に対して、個別に対応するという職員の努力が必要とされる。職員に求められているのは、求人情報をもとに適材を見つけることではなく、求人情報をできるだけ多くの方に伝えることである。
 法定雇用率制度に基づき障害者雇用に取り組み模索している企業の「障害者観」「障害者の労働力観」は、福祉施設の職員の持つそれとはかけ離れている。福祉施設と企業のそれぞれの世界が異なるのだから当然である。職員にとってもまた、目の前のほとんどの障害者の就労実態をみていない(未就労という理由から当然ではあるが、就職によってどのような変化が本人に起こるかよくわかっていない)ということを再認識しなければならない。
 職員が適材適所という発想をすることでかえって顧客に対して「ハードル」を突きつけることになることを銘記すべきである。だから適材を見つけようという発想を捨てる。

 1つ目は「障害者の就労支援に特化」です。人はそれぞれ幸せを追求する権利があります。それはどのような形であってもよいのです。「就職するなら明朗塾」においては、なかでも働くことで人生設計をしたいと希望する障害者の方(当施設では「お客様」とお呼びしています)にサービスを提供することにしています。オールマイティのサービスが存在し得ない以上、サービスの方針を明確にお客様に伝えることが大切だからです。そして年間就職者数の目標数値を明確にした上で、新事業移行後のサービスを選択していただいています。お客様がほかのどこの事業所より就職しやすい事業所として当施設を選んでくれるようになること、障害者のご家族が我が子の進路を考えたときにまず当施設を想起するようになること、そのために施設の名称を「就職するなら明朗塾」に変えました。

【さぽーと2007.3寄稿より】

1-2 企業支援の新サービスの開発を完了させる

 企業を当法人のステークホルダー(利害関係者)と位置づけ、企業へ提供するサービスによって収益を計る。企業に対しては、後戻りできる安心感や、対応に困ったときの具体的な支援メニューから得られる安心感を「サービス」として提供(販売)していく。

 2つ目は「民間企業がほんとうに必要とする支援の提供」です。障害者雇用を検討する企業に安心感をもってもらうには、一種の福利厚生を担う観点での新サービスの提供が必要です。企業の要望に合った障害者労働者のスキルアップ支援や緊急一時預かり等のサービス提供をどのように担うかをポイントに事業開発を進めています。当施設のジョブコーチ2名が鍵を握っています。

【さぽーと2007.3寄稿より】

1-3 ISO認証事業所として新段階へ脱皮する

 福祉サービスの品質保証のための改善の仕組みを有効に機能させ続けることは重要であるが、ややもすれば欠点を発見し続ける所作に陥りがちになる。継続的改善とは、すなわち発展であり、決して現状維持のための取り組みにとどまるものではない。
 同じ改善策であっても「原因をさぐる」ことと「再発防止策をたてる」ことは似て非なるものである。「どうして失敗したのか」という思考と「再発させないためにどうするか」という思考とでは、その後に続く行動に大きな差が生じるのである。
 そこで、修正すべき点の原因を探ることから出発して新段階へ脱皮するために戦略推進本部においてISOを活用して組織を活性化する方策を協議をしていく。

1-4 経営の多角化とリスクヘッジ

 障害者自立支援法による福祉施策の枠組みの変革(パラダイムシフト)は当法人に対する「追い風」である。強い企業体質への転換の契機である。
 就労支援事業、就労継続支援事業B型の月平均利用率95%以上を達成する。施設入所支援事業と共同生活援助(グループホーム)事業の月平均利用率90%以上を達成する。
 平成19年度の宅配弁当事業は、年度上期に1日あたり300食以上を達成させ、年度末までに1日あたり500食以上を達成させる。このほか八街市、山武市から高齢者配食事業の受託と特製弁当の受注により月商600万円以上を達成させる。
 宅配弁当事業は20年度中に1千食規模とし、障害者雇用や施設への業務外注ができる企業として独立させる。
 平成19年度のBDF(軽油代替燃料)精製事業は、1月あたり5千リットル以上の製造(月商40万円以上)を達成させる。環境負荷への低減を掲げて取り組んでおり、マスコミ取材や施設見学も多数迎えるので、特に水質汚濁・土壌汚染の原因とならないよう日常の施設管理を徹底する。
 平成19年1月から八街市の相談支援事業を受託した。この中で地域自立支援協議会の運営業務を受託したので、この協議会の設置意義を地域に不足している社会資源の開拓、特に将来の相談支援事業を担う若い人材育成のしくみ作りに位置づけ、当事者団体、福祉サービス事業所、行政、教育、企業などから100名規模のネットワークを今年度中に組織、機能させる。

 3つ目は「経営の多角化」です。新事業移行に伴う報酬減は避けられません。それが国の方針ですから。06年9月までは1千3百万円台だった報酬が10月は1千2百万円、11月は1千1百万を割りました。約20%減です。給付費や補助金などを支払う自治体、定率負担金や食費実費などを支払う障害者とそのご家族のほかに第三、第四のステークホルダー(利害関係者)を増やさなければなりません。リスク分散・収益多角化の道をいち早く見つけ、経営の安定化を図る必要があります。現在そのための取り組みとして、宅配弁当事業、BDF(廃食用油の軽油代替燃料)精製事業に取り組んでいます(平成18年度バイオマス利活用優良表彰として農林水産省農村振興局長賞受賞)。とくに宅配弁当事業は有望で、3年後を目処に福祉本業と同規模にまで拡大する予定です。またお客様(サービス利用者)数を増やさなければなりません。マーケティングの法則に沿って効果的な宣伝・広告を活用して集客し福祉本業の経営規模を拡大することも重要な方針としています。養護学校や在宅障害者の方へ向けたサービスを増やす必要があるのです。

【さぽーと2007.3寄稿より】

2 最高の職員の力が見える施設へ……安心できるサービス提供のために

 一人ひとりの施設職員の顔がわかり、それぞれの得意分野や仕事にかける気概を広報紙、ホームページやブログ等で情報発信して明確にする。サービスを利用(消費)するお客様が、職員を直接名指しでそのサービス提供の依頼をすることができる。礼儀正しく責任感のある職員が正当に評価され多くのお客様に感謝され、またその職員がお客様を心から感謝するしくみがある。就職するなら明朗塾は、最高の職員の力が見える施設を目指す。

2-1 学ぶ姿

 すべての職員に、年2回の研究レポートへの取り組みを奨励する。最高のサービスを受けた者だけが分かる最高のサービスの境地を学ぶ(研究レポートはその一つの方法である)姿が就職するなら明朗塾の職員の姿である。優秀な研究レポートは「明朗塾研究研修会」での発表や、ホームページ掲載という栄誉ある機会が与えられる。またさまざまな外部研修や内部研修を受講する機会が与えられる。
 学びは自発的になされるべきであり、仕事もまた自発的・能動的な取り組み(行動)によって、福祉サービスの品質に影響のある職務に従事する職員に必要な力量が修得される。

4つ目は「最高の職員の力」です。対人サービスの現場では職員一人ひとりの個性がそのままサービスの品質となります。当施設では職員スキルアップにISOを活用しています。最高のサービスを受けたことがある人こそが感動のサービスを提供できるようになります。仕事上では誰しも得手不得手があるので仲間同士の助け合う社風が不可欠です。私自身は職場の中では職員の不満に耳を貸しません。職場の中で不満を口にすることは「御法度」なのです。幸せな職員だけがお客様に幸せをお届けできます。また周りの人を豊かにしてあげることで自分も豊かになれるのです。お客様に横柄で高圧的な口を利く職員は、職場の中で公然と不平を口にします。だから礼儀正しい職場の雰囲気づくりに大切なことは「不平を口にしてはならない」「不平を聞いてはならない」ということです。仕事についての不平を聞いたら、その発言をした仲間に対して「何か手伝えることはありますか」という助け合いが自然になされなければなりません。仕事上の改善すべき点はオフィシャルな場面で検討し改善しなければならないのです。職員一人ひとりの顔が外部のお客様によく知られ、めあての職員から支援を得たいという指名がされる職員集団にしたいと思います。それにはお客様が職員をほめるしくみ、そしてほめられた職員がお客様に感謝するしくみが必要です。

【さぽーと2007.3寄稿より】

2-2 助け合う姿

 職員同士が互いにその長所を認め合い、発見し続ける姿勢があってはじめて障害者の多様で幅の広い長所を見出し引き出すことはできるのであるから、職員が助け合う姿こそ、就職するなら明朗塾の社風である。
 職員が、仕事中に不満を口にしない。不満を口にし、周囲の職員の耳に入れることのマイナスを理解する必要がある。同時に自分にとってのマイナス情報を他人の手によって強制的に耳に入れられることを極力避けなければならない。仕事の不平不満(多くの場合、具体的には他人批判という形で現れる)を発言する仲間に対して「何か手伝えることはありますか」と手をさしのべるのが就職するなら明朗塾の職員の姿である。

2-3 専門分野と情報発信

 個々の職員の特性・独自性を社会に発信する。そのために研究レポートの成果をホームページに掲載する。広報紙で研究研修会の案内・報告をする。職員のブログやSNS(Social Networking Service人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制のサービスを提供するWebサイト)を活用する。携帯電話によるインターネットアクセス時代の到来はチャンスである。
 顧客と職員とが互いに評価・感謝できるようなしくみを構築する。10万人規模の福祉スタッフの全国ネットワークを組織する。多くのネットワークは告発型で、かつ事件・事故の情報を共有している。「このようなことはあってはならない」「これでいいのか」という論調のネットワークではなく、感動と情熱を共有できるネットワークを目指す。

 6つ目は「安心で役に立つ情報発信」です。経営規模拡大のためには、集客のスキルが不可欠です。当施設では施設イベントに3千人以上の地域住民を集めた成功例をもとに現在10万人規模の福祉スタッフ全国ネットワーク構築を目指して安心で役に立つ情報を提供するメルマガを発信しています(無料メルマガ『施設長の資格』を是非ご購読ください。全国の福祉施設職員をつなぐ情報交換メディアにしたいと思います。http://www.mag2.com/m/0000205870.htmlにアクセスしてあなたのメールアドレスを登録してください)。職員もブログを発信しています。また当法人の運営方針を積極的に伝えるセミナーの開催事業をしています。

【さぽーと2007.3寄稿より】

2-4 ミッション

 私たちの目の前にいる障害者をしあわせにするために職員自らがしあわせにならなければならない。生活のみならず思考や発想までもが貧困な職員は、とうていお客様にしあわせを届けられない。当法人の職員として何をやり抜きたいのか、何を極めたいのか、このような自問自答を通じて職員一人ひとりが自らのミッションを明確に認識しなければならない。障害者のしあわせづくりが自らのミッションに据えることが大切である。
 また、ひとは周りの人を豊かにしてあげることで自分も豊かになれる、ともいえる。したがってもし施設職員が幸せでないとすればそれは障害者を幸せにしていないから、ということになる。
 職員のサービス提供業務に対する姿勢のポリシーは『対応の原点として「やさしさ」と「緊張感」をもつ  障害者支援という専門サービスを担う明朗塾は、顧客(障害者)の権利擁護を使命とする(2005年度明朗塾運営方針)』である。自分にしてほしいことをサービスし、自分がしてほしくないと思うサービス(これはサービスとは呼べないが)は決してしない。そして「顧客の家族」「支援専門職としての仲間や後輩、上司」「自分の家族」に胸を張って見せられるような礼儀正しいサービス対応を行う。

2-5 インターフェース

 お客様の喜びの声を集める。お客様がどのような状況で感動するかをお客様とともに共有することが大切である。顧客満足度アンケートでお客様の喜びの声を集約し、それをまた発信していくことで喜びの輪を広げつつ利用顧客を拡大していく。福祉サービスの拠点として、平成22年末までに300人規模以上への定員枠拡大を目指す。
 ファン感謝デーを開催する。従来「保護者会・保護者説明会」として開催してきたが平成19年度は『ファン感謝デー』とする。就職するなら明朗塾のサービスを日頃から利用している障害者本人・ご家族はファンである。ファンであるからこそ自らそのサービスを利用し続けたいと心から願い続けている。ファン感謝デーを開催して、就職するなら明朗塾のお客様への思いを目に見える形にする。

5つ目は「快適なインターフェース」です。インターフェースとはITの世界では「操作感」を示す言葉ですが、ここではお客様が契約したり、サービスを利用したり、代金を支払ったりするときの便利さやなじみやすさのことです。対人サービス業にはお客様への迅速かつ正確な対応が不可欠です。インターフェースに対する不満が利用減につながっていないかの点検が必要です。サービス利用減少の原因を定率負担にだけ求めるべきではありません。

【さぽーと2007.3寄稿より】

3 脳にグッドニュースを届けよう

 無意識領域(潜在意識)にどのような情報を届け、どのような指令を発するかによって人間の行動は決まる。感動を周囲に伝えるための情熱をもち、その情熱の炎を燃やし続けるには、日々の小さな行動に取り組み続けなければならない。そのために脳にグッドニュースを届ける。

3-1 潜在意識とうまくつきあおう

 無意識領域に届ける情報を自分でコントロールする姿勢をもつ。正しく質問をすれば必要なアクションプランを引きだすことができる。

最後7つ目は「必ず達成する目標設定」です。ISOの品質マネジメントシステムではプロセス目標を測定可能な数値で管理しますが、それだけにとどまらず人の脳(無意識領域)に正しく指令を発する必要があります。たとえば「障害者がなぜ就職できないか」という課題設定をしますと、人の脳は就職できない理由を求め続けます。しかし「どのようにしたら就職できるか」と課題設定をすれば就職するための方策を求め続けるのです。無意識領域は善悪の判断ができないので正しく目標設定(指令)をしないと達成するための行動が見つけられなくなるのです。職場の不満を口にしないのもそのためです。
 同様に障害者自立支援法についても、不安や改善すべき点は多々あるでしょうが「自立支援法の問題点はどこにあるのか」と考え続けては、活路は見いだせません。「自立支援法のよい点はどこか」「どのようにしたら自立支援法を活かせるか」と考えることで、パラダイムシフトをチャンスとしてとらえることができるのです。新体系移行は大チャンスととらえれば進むべき道は見えてきます。

【さぽーと2007.3寄稿より】

3-2 目標を目に見える形にしよう

 目標を設定したら、文字など目に見える形で常に無意識領域に届ける。目標は紙に書くことによって達成される。このことは、昨年から実施している「集客マーケティングセミナー」での実験によっても実証されている。