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満足度アンケート集計結果と
個別支援計画に関する評価

主任指導員 齋藤義秋

2章 満足度と評価

2−1:満足度

 明朗塾の規程に顧客満足度評価規程(Q−14)があり、目的として、「顧客が明朗塾の福祉サービスの提供を受けたときの顧客満足度を調査、評価することにより、明朗塾の品質マネジメントシステムを継続的に改善することと規程されている。評価アンケートの対象にアメニティ行事、支援・指導定期報告書、広報紙「めいろう」がある。

 現在のサービス業においては「CS:Customar Satisfaction(顧客満足度)」という概念が重要である。CSという考えが日本に導入する以前は「お客様“を”満足させる」という概念―お客様第一主義―があり、サービスを受けるという習慣になれていない顧客をいかに満足させるか、という考えのもとにサービスが行われていた。

 しかし一定のサービスに慣れた顧客はより高度なサービスを求め始める。そこでCSという概念が日本市場に導入されはじめた。CS:顧客満足度とは「お客様“が”満足する事」をいう。つまり顧客に対しての一方的なサービスではなく、顧客の視点に立ったサービスを行う事が主軸になっている。

事例その1  知人に「あのスーパーめちゃくちゃ良かったよ!」と教えてもらったので、祖母と一緒に買い物に出かけた。その時の期待度が70%だったとする。レジを済ませた後、祖母には持てないので多い荷物を一人で持とうとしたその時、さりげなく店員に「荷物をお持ちいたしましょうか」と手伝って貰った。その時70%の期待度は90%になった。その差は満足度として顧客に残る。

事例その2  いつも買っている八百屋では「今日もありがとっ!気をつけて帰ってね!」と愛想がよく買い物もとても気持ちが良い。ある日自宅でパーティーを催すため、いつも利用している八百屋で数万円の買い物をした。この時の期待度を70%とする。だがいつもより高額な買い物にもかかわらず「今日もありがとっ!気をつけて帰ってね!」といつも通りの対応だった。この時70%の期待度が20%になった。その差は不満度として顧客に残る。つまり顧客は、常に対価に値する対応を求めている。この場合「量多いからさ、あとで自宅までお届けに上がりますよ!」と無料で配達してくれた、もしくは普段店に立つ事のない奥さんがわざわざ店頭で「こんなに買って頂いて…本当にありがとうございます」と手厚いお礼をしてくれた、などといった様な対価に見合う対応だと、顧客の満足度は大きく変わってくる。

 このようにサービス業における顧客満足度は、顧客の期待度と顧客の視点に立ったサービスの提供によって大きく変化することが理解できる。


2−2:評価

 「評価」とはいったい何であるのか、まずは有名な国語辞典より調査することとした。

 [名](スル)

  1. 品物の価格を決めること。また、その価格。ねぶみ。「―額」
  2. 事物や人物の、善悪・美醜などの価値を判断して決めること。「外見で人を―する」
  3. ある事物や人物について、その意義・価値を認めること。「―できる内容」「仕事ぶりを―する」
  4. 「教育評価」の略。

国語辞典『大辞泉』より


(名)スル

  1. 物の善悪・美醜などを考え、価値を定めること。
    「死後に学説の―が高まった」
  2. 品物の値段を定めること。また、その値段。
    「土地の―が年々上がる」「―額」
  3. 物の値打ちを認めてほめること。
    「―できる内容の本」

国語辞典『大辞林』より

 品物の価格や値段という意味は、明朗塾の満足度評価としてここでは該当していないが、明朗塾が提供している新サービス(支援費外サービス)や授産品販売での満足度調査では該当となる。

評価とは何か?

テストの答案や通信簿を渡されて「ふうん、自分の能力はこんなものか」と思う。われわれが学校の教育において経験してきた評価とはおよそこうしたものではないだろうか?教師がわれわれの学力として判定してくれたものは、いわばレッテルのように、われわれ自身の意思とは無関係に、上から貼りつけられると。だが、こうした考え方は決定的にまちがっている。第一に、「評価」というとわれわれがまず思い浮かべるのはテストだろう。そしてテストというと、授業や学習がすべて済んだあとでおこなわれる総決算や区切りと考えがちだが、けっしてそうではない。評価とは必ずしも学習の過程すべてが終わったあとで、学習そのものとは切り離しておこなわれるべつの作業、あるいは、変更のきかない結果といったものではない。むしろ、評価はあくまでも授業や学習活動の一環として、そのプロセス自体の中にふくまれるものである。第二に、評価は教師から生徒へと一方的に「下される」判定のようなものではない。

ホームページ 「教育学講義」 http://www.edutech.tohoku-gakuin.ac.jp/ujiie/ より

 このホームページは、氏家重信(うじいえ しげのぶ)氏が東北学院大学で実施している講義の内容や教材、配布資料などについて公開しているサイトで、教育学における評価について記述している。
 次の章では明朗塾における「支援・指導定期報告書」と「個別支援計画書」について実施した満足度アンケート調査の詳細について述べる。これらの調査対象は家族であり、顧客の持つ障害特性に鑑み、顧客の満足状況を家族から間接的に収集することを目的としている。


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