3 対人援助関係における共依存の危険性

 私が感じたことは実際、世の中で起きていることであった。

 「保育者、教師、看護者、精神科医、カウンセラー、ホームヘルパーなどの対人援助職といわれる仕事を生業にしている人は、女性というジェンダーにかたよっている。サービス提供者と対象者の間には当然「援助―被援助関係という特殊な人間関係が存在しており、そこには何らかの「共依存」的な関係が存在しているといえよう。しばしば言われるように、対人援助専門家の多くが、かつて「共依存」であった人、その渦中から抜け出した人、客観的にはまだその中にいる人など、多かれ少なかれ「共依存」に関心を寄せ、一家言ある人たちのようだ」

吉岡、前掲書、p152(高畠克子著)

 「ワーカーがクライエントとの援助関係を終了し、ワーカーの役割を降りたときに大きな喪失感があったり、自己評価が低くなり「自分は必要とされなくなった」という感情に満たされた場合には、ワーカー自身の共依存の問題をもう一度よく考えてみるべきである。―中略―共依存が強まると、ワーカーが「必要とされなくなってしまう」ことを恐れて、無意識にクライエントの自立を妨げ、ワーカーにさらに依存させるような「ケースワーク」をしてしまうかもしれない」

吉岡、前掲書、p114(岡崎直人著)

 このように、援助職における共依存は、起こりうるものというよりはむしろ、起こることが必然というべき状態なのであった。このことに気がつくことができたのは大きな収穫であった。2で述べた回復のポイントを常に意識し、自己研鑽に努めたい。