1. HOME
  2. CEOのページ
  3. 経営方針
  4. 2005年明朗塾運営方針

2005年明朗塾運営方針

明朗塾施設長 内藤 晃

1 就労支援の実績を残す

 授産施設の中心的役割は「就労援助」である。明朗塾では開設以来毎年1~2名の企業就労者を送り出してきたが、利用顧客本人およびご家族の期待に十分応えているとはいえない。今年度方針の最重点項目に「顧客が働くことで自立した人生を設計する支援の達成のため授産事業の黒字化を図るとともに、企業就労10名を達成する」を掲げる。
 そのために、授産課ごとに就労の目標を設定する。

2 対応の原点として「やさしさ」と「緊張感」をもつ

 障害者支援という専門サービスを担う明朗塾は、顧客(障害者)の権利擁護を使命とする。

2-1 3つの視線を意識する……緊張感

 権利擁護という使命に基づく専門サービスの提供には、常に緊張感が伴わなければならない。常に職務のいたるところで虐待・ネグレクトという陥穽が職員を待ち受けているのであり、この「差別心」の桎梏から自らを解放するためには、職務に対する「緊張感」を維持しなければならない。
 そのために顧客との応対のとき『3つの視線を意識する』ことが重要である。まず「顧客の家族の目」である。「今、その声かけや応対をはじめとする支援はその顧客のご家族の前でも全く同じにやれるだろうか」と。ご家族の前でやれないことを、親の目の届かない本人に対してできるには、本人を差別しているからである、と意識する必要がある。
 次は「支援専門職としての仲間や後輩、上司の目」である。「今、その声かけや応対をはじめとする支援は、支援の専門家として誇れるものであるか。また仲間や上司、特に福祉の仕事に夢を抱いている新人職員にとって参考になりまた手本になる支援であると胸を張れるだろうか」と。
 3番目は「自分の家族の目」である。「今、その声かけや応対をはじめとする支援は、自分の家族の前でもできるだろうか。自分の配偶者や子どもに対してこれが自分の仕事だと誇れるだろうか」と。
 これら3つの視線を意識して、電話での応対や直接応対、さらには居室内での洗濯物たたみの支援や居室内・公用車内の清潔維持に至るまで緊張感をもって取り組まなければならない。
 3つの視線を意識したなら今の支援ができなくなる、とすれば「障害者」を差別している自分がそこにあるとの自省が必要であり、またこれに対して職員同士互いに注意し合う仲間意識が求められる。
 そして障害者だからクレームの当事者になれるはずがないという差別意識からの脱却は、
 だれでもトレーニングしなければできないことである。だから今できないことは恥ずべきことではなく、今後もできないままでいることこそ大いに恥ずべきことであるのはいうまでもない。

2-2 礼儀正しい言葉遣いをする

 平成14年6月発行の広報紙めいろう11号で下記について触れた。

顧客という呼称

 結論としては、従来「利用者」として呼んできた人をいま改めて「顧客」「お客様」とお呼びしたい。この呼び方がなじまない、そぐわないと感じるならば、それはなぜなのかと考え直していただきたい。サービス対価を支払う人に対し対価を受け取る者が「お客様」と呼べないはずはない。

親密感を抱く主体

 明朗塾では「○○(姓あるいは姓名)さん」としている(このルールを守れていない職員が一部いるかもしれない)。蛇足ながら職員同士で公式に話をするときやケース記録など施設内文書においては原則としてフルネームである。同姓あるいは同名による誤解や行き違いによるミスを防ぐためである。
 さて、職員が顧客を愛称や「○○(名)ちゃん」「○○(名)くん」「○○(呼びすて)」で呼ぶことで親近感や親密感を感じ、そのことでアットホームなサービスや支援ができると本気で考えている方もいるとのことである。
 しかし、親近感や親密感を抱く主体は誰なのかを確認する必要がある。それはサービス対価を支払う顧客である。顧客が親近感や親密感を抱けるか、が評価の基準であり、職員が親近感や親密感を抱けるかではない。職員はサービス提供のプロであり、その仕事を通じて報酬を得ている限り、親密感があってもなくてもサービスの品質に差があってはならない。
 一流といわれるホテルやレストランのスタッフは顧客に対し「お客様」「○○(姓)様」で呼ぶ。このとき顧客は、このスタッフに対し「○○ちゃん」「○○くん」と呼んでくれないから何となく冷たいお店だなぁと感じるだろうか。礼儀正しく丁寧な対応は安心感と信頼性を持ちこそすれ、決して冷たさを感じるものではない。安心と信頼があってはじめて親近感を覚えるのであり、職員のなれなれしさは親密感とはほど遠い。
 礼儀正しい「○○(姓あるいは姓名)さん」という呼び方こそまさに顧客との信頼関係を作り上げる最大のコツであることを知るべきである。

 言葉遣いの良し悪しは、こちらの判断でなく顧客の判断である。立場を置き換えて考えてみることも有効である。自分あるいは自分の子どもが、そのような言葉遣いをされたとしたらどう感じるかと。「丁寧すぎ」と「手順の悪さ」を混同しないで冷静に世の中のサービスを見つめてみれば「丁寧すぎて」不快になるサービスは、ない。礼儀正しく丁寧な対応は安心感と信頼性を持ちこそすれ、決して冷たさを感じるものではない。安心と信頼があってはじめて親近感を覚えるのであり、職員のなれなれしさは親密感とはほど遠いことをあらためてここに確認する。

2-3 プライバシー(個人情報)の保護に取り組む

 平成17年4月1日から個人情報保護法が完全施行される。プライバシー保護の対象となるのは、

  1. 顧客(明朗塾のサービス利用者本人およびその家族)
  2. 一般消費者(地域住民)
  3. 明朗塾職員

である。
 今後明朗塾が対応をしていくべき分野は、1)個人情報収集時の利用目的の公表と通知(プライバシーポリシーの宣誓)、2)収集した個人情報の安全管理(職員による情報取扱のルール化と取引先(再委託先を含む)・実習・ボランティアへの監督責任)、3)個人情報にかかる窓口整備(個人情報保護管理者の選任)である。
これらへの対応を適時に行う。

3 職員研修の実効を高める

 明朗塾の人材教育は、企業としての根幹をなすものである。能力開発・教育訓練プロセスに基づく職員研修を確実に遂行する。特に専門教育分野の人権教育にはプライバシーの保護を含める。さらに研究レポートの提出が職員の能力開発の主軸である。

4 利用しやすいオプションサービスを提供する

 顧客の個別要求に見合ったオプションサービスの開発を継続的に展開する。