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TEACCH プログラム 成人期 ASD支援視察研修報告

就職するなら明朗アカデミー 学長 小澤啓洋

 成人期ASD(自閉スペクトラム症)支援の質を高めるために、TEACCHプログラムの発祥の地であり、聖地である「ノースカロライナ大学 チャペルヒルTEACCHセンター」に足を踏み入れた。
 まず、自由の国アメリカ合衆国と島国日本の文化の違いに圧倒された。私の未成熟な価値観で作られた尺度でその良し悪しを判断してはTEACCH、そしてチャペルヒルで展開されているASD支援の本質を誤って捉えてしまうと感じた。互いの文化への畏敬、そして受け入れることがスタートであった。
 学んだ構造化は、ASDの支援、就労支援にはもちろん大切であり、有用であるが、それは単なる支援手段にとどまらず、ASDの異なる世界、文化を理解し、人と人とがつながっていくための人間理解の手段であった。人間理解の手段は、生きづらさのあるASD以外にも、私たちへも構造化は有効である。
 私のASD支援は、理論のない実践を続けていた、今回の研修で理論を学び、今後は理論に基づいた実践を行っていきたい。そして、さらに理論と実践を繰り返し、繰り返し、重ねていき、ASD支援の質を向上させたい。

就職するなら明朗塾 施設長 山本 樹

 2018年9月30日から10月6日の7日間にかけてノースカロライナのTEACCH成人期ASD支援視察研修に参加し、障害者支援に携わる者としてかけがえのない経験を得ることができた。
 研修ではPEP-3 による自閉症診断の基準からT-TAP、T-STEP、CBT、DBTの実践的取り組みを知ることができた。特にDBTの実践的取り組みにおいては、日本でも研究が遅れていると感じた。DBTは、日本では弁証法的行動療法といわれ、感情や衝動的な行動がコントロールできないなどの問題を抱えている方への支援手法である。
 手法の基本はCBTと同様に進められるが、目指すべき行動変容(認知変容)に巻き起こる負の感情の我慢や不安、孤独に耐えるスキルである。障害者支援の多くは、これら我慢や不安に対し、自己実現・ニーズをくみ取ることを基本とする。つまり、我慢のスキル、不安に耐えるためのスキル獲得へは積極的に支援できていないと考える。
 一般企業への就職などの地域移行には、これらの感情への対応が重要なポイントとなる。そのことを踏まえ、今後も支援員の専門性の会得と真の自己実現への支援体制構築に邁進していきたい。

就職するなら明朗塾 指導員 文違勇気

 ノースカロライナ TEACCH プログラム 成人期 ASD 支援視察研修の7日間でASDの方々が実際にどのような環境でどのような支援を受けて、日常生活や仕事に取り組んでいるかを学ぶことができた。
 一番の発見が、一人一人個々に合わせた支援方法を軸に展開されているということである。それは、能力別でその方それぞれのスケジュールに分かれて行われている生活であり。その一人一人に寄り添った支援が行われていた。
 就労支援施設・アルバマール GHA AUTISM SUPPORTSの視察では、就職するなら明朗塾でも取り組んでいる農業を通して仕事を提供していく場面を多く見ることができた。農業とASDの支援という柱のなかで行われている取り組みを、現場に持ち帰って共有し実践をしていきたい。視察研修をした私に出来ることは、ASDの方々の住みやすい環境を作ることである。

就職するなら明朗アカデミー 白井キャンパス 指導員 森田拓実

 この研修を通して感じたことは、圧倒的な個別化が図られており、対象者の特性やニーズに徹底した個別対応を行っていたことである。特に感動をしたことは、GHA(Group Homes for the Autistic,Inc)のグループホームでは、多くの方が生活をしているにも関わらず、全く同じ支援内容というものはなかった。スケジュールや、コミュニケーション方法も対象者一人ひとりに合わせたものを、しっかりと作成していた。
 施設内での対応は、統一した支援をしてしまうことが多くあると感じる。そうではなく、お客様一人ひとりに目を向け支援を組み立てていくのが本来あるべき姿だと改めて確認することができた。
 様々な能力のあるお客様一人ひとりの努力の姿に目を向けて、成長を促していくことをしていかなければならない。また、職員として一番大切である「寄り添う」という基本的な姿勢を忘れずに支援していきたい。

就職するなら明朗アカデミー 八街キャンパス 指導員 和田有輝

 今回の研修を通じて、ASDの方との関わり方や支援の在り方について学ぶことができた。なかでも、最も驚いた点は日本とアメリカの文化の違いによって生じる考え方の差であったと思う。私たちの支援は未だ協調性に基づいた共同生活を前提としたものであり、同一のスケジュールの中で同一の作業やプログラムを行うものである。しかし、私が見学したTEACCHの手法は環境が当事者に対して合わせにいくというものであり、個別のスケジュールを用いたり、視覚的に意味を理解できる環境づくりを行う支援方法であった。
 すぐに実行できることとして、当日スケジュールの視覚化や個別プログラムの説明など同一のスケジュールの中でも行える個別化を追求していきたい。

就職するなら明朗塾 指導員 林 多佳史

 今回の研修での最初の3日間は、チャペルヒルTEACCHセンターにて各専門分野の講師による全編英語の講義を重松加代子さんによる通訳にて受講した。各講義を通じて個人を知るため、更に実行するためのTEACCH独自のプログラム技法を学んだ。就労支援施設・アルバマールGHA AUTISM SUPPORTSの視察では実際に現場の中でプログラム実践を目の当たりにした。
 そこではそれぞれがお客様に合った仕事が提供され、また仕事場や生活環境は何処も整理整頓されており、当然ながらお客様一人ひとりに適した視覚支援が提供されていた。お客様一人ひとりの・お客様一人ひとりによる・お客様一人ひとりのための支援を指導員として広め・提供していくことが学んできた私の使命である。

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