1. HOME
  2. 広報紙めいろうバックナンバー
  3. 第75号
  4. 人に成功の人生を与える方法

人に成功の人生を与える方法

就労支援事業における作業報酬評価基準に求められること

光明会が求める「働くこと」とは

 平成30年度障害福祉サービス等報酬改定により、就労継続支援事業B型においては、前年度の平均工賃支給額によって報酬単価が決まるなど、さらに工賃向上が求められる形となりました。この流れを受けて、今年度から新たに作業報酬評価規程を整備し、工賃向上に取り組んでいます。  しかしながら、当法人の就労支援事業では、工賃向上のみを事業の目的とはしておりません。なぜなら、あくまでも工賃は働いた結果の報酬の一部に過ぎず、働く報酬は工賃だけでなく、もっと幅広いものだと考えるからです。  このことを踏まえ、働くことは「自分の時間を誰かの喜びに変えること」と定義し、その意義を「自分が成功の人生を送る方法ではなく、人に成功の人生を与える方法」と説いています。工賃以外にこそ働きがいを見出す重要な要素があると捉える必要があります。

働きがい報酬

 当法人の就労支援事業では、今年度から新たに作業報酬評価規程を整備しました。まず、「工賃」を「基本報酬」と「体験報酬」、「働きがい報酬」の3つの区分に変更しました。  「基本報酬」は、金銭的報酬と位置づけ、いままでの工賃に該当します。  「体験報酬」は、教育的視点を取り入れ、コミュニケーション能力や作業効率向上を目的に先進事例の見学や農業体験、交流会などを実施し、仕事の精度向上を目指します。  「働きがい報酬」は「人に成功の人生を与える方法」を体現するため、利用顧客自らが個別に設定した目標に対する報酬となります。例えば「母親に自分が製造した製品を毎月届け、母親を笑顔にする」などと設定し、それに向けて日々仕事をすることが挙げられます。  これら3つの報酬の統合は経済的なことにとどまらず、生きがいや他人に成功の人生を与える方法といった仕事の本質に迫る大切なものといえます。

他者をどれだけ幸せにできたかを評価する指標

 新たに整備した作業報酬評価規程では、評価基準を作業能力(スキル)だけではなく、働く「意欲」と「態度」を重視した内容に変更しました。  この評価基準は、個別支援計画書と連動させ、仕事への意欲と態度を重視して評価することになります。  成果主義的評価基準では、作業実績(人より多くこなせること)を重視しますが、意欲と態度の基準は一概にそうではなく、仕事への真摯な姿勢や積極性、責任性など作業実績以外で評価することになります。  したがって、作業報酬評価基準に求められるのは、工賃向上に留まらず、人に成功の人生を与える方法を追求することにあり、他者をどれだけ幸せにできたかを評価する指標でなければならないのです。  当法人の就労支援事業は、作業活動を通じて、利用顧客の方々に働く本質を提供できるよう取り組んでまいります。

(文責 施設長 山本 樹)