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さまざまな相談を受けております

生活困窮者自立支援事業

 生活困窮者自立支援事業が平成27年度に本施行され、まもなく2年を迎えます。全国の自治体で事業が行われていますが、まだまだ多くの人に周知されているとは言えません。
 「生活困窮者自立支援事業」という名前を聞いたことがあっても、どんなサービスを受けられるかわからない方もいるのではないでしょうか。
 私は、窓口で相談を受ける際に、どこで事業を知ったのかを相談者に聞いておりますが、事業を最初から知っていて相談に来られる方は少なく、市役所の各課(収税課、市民課、社会福祉課など)から案内されている方が多いです。本事業は、まだまだ「当たり前」の社会資源にはなっておりません。
 そこで、本事業が関わることによって、どのように相談者の悩みが解消されるかを私たちが行っている支援と相談内容を事例として紹介します。

Oさん 60代 男性 就労相談

【相談経緯】
 Oさんは、建設業を自ら立ち上げて会社を経営していた。一般的に裕福な暮らしをしていたが、脳梗塞を起こし、その後遺症でやむを得ず廃業する。国民年金を納めていなかったため、無年金で病後の生活を息子の援助に頼らざるを得なくなった。息子の負担を少しでも軽くしたいとのことで就労相談に来られた。
【就労支援の結果】
 脳梗塞の後遺症と高齢であることから、力仕事など身体に負担のある仕事に就くことは難しい。そこで、介護施設の送迎業務(運転のみ)へ就くための就労支援を行い、現在も送迎の仕事を行っている。

Pさん 70代 女性 家計相談

【相談経緯】
 Pさんは、夫と娘の3人で年金と娘の就労収入で暮らしていたが、夫が病気(ガン)になり治療のための医療費で生活費が足らなくなり消費者金融の債務を負った。
【家計支援の結果】
 無料法律相談から弁護士へ債務整理(借金の減額や分割での支払い)を依頼する。弁護士による債務整理と家計支出の見直しを行ったことにより月の支出が抑えられ、現状の収入で生活が送れるようになった。

Qさん 20代 男性 就労相談 住居相談

【相談経緯】
 事情により、住むところを失いやむを得ず公園で生活していたところ、近隣の住民から通報があり、本事業の支援につながった。本人からも、今の生活環境から脱したいとの強い訴えがあった。
【就労・住居支援の結果】
 住居確保給付金(公的な条件付の住居支援制度)を活用し、住居の確保支援と就労支援により正社員として働くことができた。現在は、アパートに住み、就労収入で生活ができるようになった。

 上記事例は相談の一部でありますが、本事業の支援により悩みが解消されています。一人で悩みを抱えるよりも支援を受けることが早期の解決に繋がっていることがわかります。
相談内容を就労相談・家計相談…とカテゴリーで分けることはできますが、同じ就労相談であっても相談に来られる方の経緯や背景要因は、その方たちの数だけあるのです。
私たち支援員は、そのことを念頭において支援にあたり、一つひとつの相談を丁寧に行い、相談者の悩みを解消し、地域住民の信頼を得ることが、本事業の周知に繋がると考えています。

(文責 主任生活自立支援担当 平川智則)